今回の句会は向島百花園での吟行句会。
百花園は、仙台出身の骨董商、佐原鞠塢によって
1804年(文化元年)に開園された。
現在春の梅、秋の萩が特に有名であるが
どの季節も花が楽しめる。
梅満開の園を眺めながらの御成座敷での句会は
風情のあるものであった。
咲き初めし寒梅をかし句碑のもり 和夫
呑み飽きてラーメン喰らふ猪日かな 卓
初午や本籍伊予に残しをり 道雄
子規庵の机に凹み冬日射 直樹
原宿の小径を斜に細雪 礼子
かいつぶり塒はいずこ聞かまほし 文江
園庭の手つなぎ鬼や春近し 冨貴恵
咳激し脇腹痛し生地獄 泰男
一病と生きて七草粥を食む ひろ子
遠富士や香りの高き水仙花 幹
かな文字の狂言塚や寒椿 宜子
凍空や手漕ボートの軋む音 道夫
雪吊は妖精たちの旅の宿 等
谷あひの野天の風呂のしづり雪 人
老松も雪吊されて伸び上がり 誠一
箱膳に零す珈琲冬の虹 昭子
今月の高点句は
一病と生きて七草粥を食む ひろ子
お弁当も華やかな春御膳で、
大変楽しい句会であった。
次回、春の句会の兼題は 「暮の春」