今回は句会が出来ると思っていましたが、
コロナ感染防止の為、集まる事が出来ませんでした。

今回も23名の投句があり、
夫々力強い句が集まりました。
兼題は『サルビア』でした。
                神野昭子選

数知れぬワイン眠れる地下涼し      和夫
傷跡を数多残して梅雨の月        卓
麦苅るや出来栄え競ふ掌         政紀
部屋中に良き風送る渋団扇        恵子
サルビアの緋よりも赤きホームラン    道雄
亡き母に電話を焦る夏の夢        文江
故郷が薫る胡瓜の包みかな        礼子
ふるさとやいの一番に鱧料理       冨貴江
サルビアの緋色あざやか人恋し      泰男
江戸南部風鈴音のもつれたり       環
文机に墨の香少し夏座敷         ひろ子
サルビアの密かに咲きし城址かな     幹
サルビアの沿道赤く道の駅        宜子
梅雨寒や定期健診結果待ち        道夫
籠枕ぼんのくぼ過ぐ夜風かな       千秋
紫陽花の色蘇る雨しとど         等
潮騒の遠くに聞こゆ花は葉に       由美
サルビアの真紅の花冠舞踏服       人
サルビアや花丸数へ得意顔        修平
挨拶や互ひに外すサングラス       誠一
自販機の氷菓を選ぶ指の先        幸宏
君を待つハチ公前の薄暑かな       いづみ
夜の秋路地の灯ぽつりぽつりかな     昭子

今回の最高点は 
  文机に墨の香少し夏座敷   ひろ子

次回秋の句会の兼題は  『相撲』です。

                                                 以上