今月の文化フォーラムは、 9期 栗田博行氏の 「一常民の対アジア感覚」 昭和20年、焼野原になった松山市の映像から。
ご自身の記憶にはないが、 母に背負われて 松山から朝鮮半島に渡ったことがあり、 その時の体験を終戦直後に母に聞かされた事が 今でもアジアと日本の関係について考える際の 根源になっていると 講師独特の語り口から始まった。
親戚のおばさんが「新立の辺りで朝鮮の人達が荒かましい事をしたり言ったりしとるそうや」 朝鮮半島に行った時、迎えの若い女性が 満員の列車の中で、席を開けよと言わんばかりに 顔をしゃくった。 「あんなコトしよったんやけんノー」と母。 人は物心が付く3歳位から善悪のけじめがつく。
その話が幼い講師の心の中に刺のように 残っていったのであろう。