やまなみ冬の句会 – 神野昭子 2017/02/26 (Sun) 00:34:52

今回の兼題は「虎落笛」

柵や竹垣などに吹き付ける強い風が発する
笛の様な音。

聞いた事も感じた事もない言葉を
よく勉強されたと思う。

虎落笛西山谷に妹眠る            和夫

湯豆腐や敷いた昆布でもう一杯       卓

山里の古民家おおふ屋根の雪        政紀

寒丑三つ新宿烏の狐声かな         八荒

千両の実を啄ばむや親子鳩         恵子

若き日の失意の痛み冬落暉         八重子

木守柿千切れんばかり虎落笛        道雄

子規球場ネット揺るがす虎落笛       直樹

拍子木の響く夜更けの虎落笛        礼子

夕空や月と金星談笑す            文江

虎落笛牛舎に一つ薄明かり         冨貴江

フォルテッシモ雨戸の音に虎落笛      泰男

虎落笛届かぬ便り父宛に           ひろ子

北風にあらがひ年を忘れけり        幹

蝋梅の光透して匂い立つ           宣子

雑踏に代官餅のにほひけり         道夫

しずかさや闇夜を走る虎落笛        等

荒磯辺の朽ちたる卒塔婆虎落笛      人

北国の無人の駅や虎落笛          誠一

門付の少女日暮の虎落笛          昭子

本日の高点句

虎落笛牛舎に一つ薄明り    冨貴江

毎月の開催ではない為、句会の進め方に
戸惑うようになり、爆笑続きの会となった。
一人分の句が足りないと探してみれば
自分であった為、句会風景を撮るのを失念。
年齢を感じさせる。

季重なりが散見されたので
歳時記をよく読み、季語の説明をしない句に。
三段切れになる見分け方等の勉強をした。